永遠のジャンゴ
- 原田崇央
- 2017年12月9日
- 読了時間: 2分
輸入盤サントラをCDショップで発見した時から楽しみにしていた、ジャンゴ・ラインハルトの実話をもとにした映画「永遠のジャンゴ」を見た。
自分が、ジプシー音楽を聞くと、心身が特別な反応を示すと気付いて20年近く経った。(きっかけは、「ガッジョ・ディーロ」という映画)そして、ジャズに興味を持つようになって、約30年となった。(最初は、CMに使われた「テイク・ファイヴ」とか、エリート意識の強い人にはジャズ扱いされないケニー・Gだったが)そんなわけで、両者が合体したジプシー・スウィング、そして、そのジャンルの代表的なアーティストであるジャンゴ・ラインハルトの音楽も大好物である。なので、そんな、ジャンゴの映画だから「絶対見ねば!」と思っていた。
人種差別、障害者差別なども勿論、描かれているが、テイストは、ナチスの主な攻撃対象がユダヤ人ではなく、ロマになっているだけで、いわゆるホロコーストものの映画に近かった。まぁ、トランプ大統領が、中東情勢を悪化させることをやってのけてしまった現在では、ユダヤ人の肩を持つホロコーストもの映画って、同情できないなという気もしてくるが、本作に限っていえば、ユダヤ人絡みの描写は少なく、ロマ差別がメインだから、多少は、トランプ及びユダヤ人に対する怒りは感じないで済むかなという気もする。
というか、メッセージやストーリーなんか、どうでもよく、ジャンゴの演奏シーンだけで満足できる。そして、限りなくクラシック音楽や宗教音楽に近い、ジャンゴによるレアなレクイエム曲が聞けるのも音楽マニアとしては、たまらない!
MINOR SWINGのかかるシーンのスリリングさは、演奏中の脱出劇、ナチスという共通点もあり、「サウンド・オブ・ミュージック」を思い出した。
それにしても、本作上映館の新宿武蔵野館に舞台挨拶用の舞台が出来たのにはびっくりだよな…。以前は、舞台じゃなく、柵だったからな…。しかも、スクリーンが大きくなっているし。まぁ、上映中に誰かが席を立つと、スクリーンに影が映るのはクソだが…。

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