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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス

  • 原田崇央
  • 2018年7月21日
  • 読了時間: 2分

ガラガラだった。洋楽や洋画の存在感が薄れて久しい日本では、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブもヴィム・ヴェンダース(今回は製作総指揮だけれど)もネーム・バリューがなくなったってことか…。 前作はアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた傑作だったけれど、本作は映画としては駄作だな。ジイさん・バアさんミュージシャンは格好いいし、音楽そのものは素晴らしいんだが、映画としては本当に駄作だ。ほとんど、ありもの素材だし。まぁ、今回の監督であるルーシー・ウォーカーは「カウントダウンZERO」でも、ありもの素材ばかりで映画を作っていたからな。こういう人が監督になった時点で資料映像集になるのは予測できたのかも知れないが…。 でも、それ以上に酷いのは構成だな。前作のサイド・ストーリーや裏話をやりたいのか、前作以降のミュージシャンたちの動向をやりたいのか、フィデル・カストロの死去とキューバ音楽界の変遷をやりたいのか、テーマが絞り切れていないようだった。キューバでコンガの演奏が禁止されていた時代があったことや、カストロ議長が音楽に造詣があったこと、そして、カストロを批判していた欧米でブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが支持されたこと(しかも、メンバーはカストロ批判をしていない。少なくとも作中では)、そういう視点で作れば面白くなったのに、映画の導入的に使われているだけだからな。

結局、この映画の言いたいことって、キューバ音楽ではなく、反トランプなんだろうな。クライマックスが、ブエナのメンバーのホワイトハウスでの演奏。つまり、オバマがキューバとの関係改善を果たしたことだからな。それを反故にしようとしているトランプのオッさんを批判したいがためだけに作られた映画のような気もする。


 
 
 

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