デイアンドナイト
- 原田崇央
- 2019年2月15日
- 読了時間: 3分
重くて暗い、いかにもミニシアター向きな邦画を見たのって久しぶりな気がする。
最初は、もしかすると、睡魔と闘うハメになる映画かと思ったが、見ているうちに、ドンドン引き込まれていった。
多少の突っ込みどころはあるが、全体的には、早くも今年のベスト作品上位候補と言える内容だった。
空飛ぶタイヤのミニシアター版のように思える部分もあるが、何が善で何が悪かを問うのはイーストウッド監督作品にも通じるなと思った。こういう作品をプロデュースする山田孝之というのは邦画界に重要な存在だと思った。ただのドルオタでもヨシヒコでもブラジャー研究家でもないんだな。彼の名前が入ることで、ミニシアター系邦画にありがちな、いかにも低予算な画になることも避けられている気もするし。
善悪の描写について、一言でいえば、有力企業に言いなりのマスコミや警察。特に田舎町では、その掟を破ると村八分になるというのがよく描かれていた。
そして、善を行うために、養護施設の人間や役所の人間が裏稼業に手を染めていたり、悪人が提起した“ほとんど影響のない悪事を明らかにして、大勢が職を失うことと、不正を隠蔽し、大勢がそのまま、暮らせることのどちらが正義か”というのも確かに、その通りだよなと思った。まぁ、米国でも日本でも、リベラルとか左翼が嫌われるのは、こういう綺麗事のために、大勢が犠牲になるからなんだろうな。
それにしても、清原ちゃんは可愛い! 同時期公開作品の「愛唄」では、恋愛感情を抱いた年上男性を君付けで呼んでいたが、本作では、同じく、恋愛感情を抱いた年上男性を名字呼び捨てにしていた。年の離れた女の子に年上扱いされない。敬語を使われないって、まぁ、萌えポイントだよな。
そして、「愛唄」では挿入歌を歌っていたが、本作では主題歌を歌っていた。一時期のガッキーのように歌手活動も行うのだろうか?まぁ、ガッキーの歌手活動は今では黒歴史扱いされているようだが。
唯一残念な点は、高校生の身分証明書を学生証と呼んでいたことかな。高校生は学生ではなく、生徒だから、生徒手帳って呼ぶんだけれどね。まぁ、当の高校生や元高校生も平気で学生と呼んでいるからな。先生もきちんと教えようよ。右とか左の偏った思想とか、意味不明な校則とかより、中高生は学生ではありませんって、きちんと教えようよ。中高生は学生ではないって知っているのって、教育関係者とニュースの原稿を書いたことがあるマスコミ関係者しかいないんじゃないのかな?
そういえば、リニューアル後初めてシネクイントに行ったが、なんだ、以前のシネパレスを、ほぼ、そのまま再利用しているだけじゃん!上映作品や上映スケジュールの傾向も、旧シネクイントよりは、シネパレスに近いよね。

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