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ROMA/ローマ

  • 原田崇央
  • 2019年3月9日
  • 読了時間: 5分

アカデミー賞で作品賞を含む10部門にノミネートされ、最終的に外国語映画賞、監督賞、撮影賞の3部門で受賞した「ROMA」が急遽、劇場公開されたので見た。

ネトフリ契約しているのに、去年ネトフリで見たのは、テレビドラマ番外編1本だけという無駄金を使っているくらい、ネトフリで映画を見るのが苦手だから、やっと、劇場公開されたのは嬉しい。

そもそも、テレビやPC、スマホで映画を見るのが苦手なんだよね。目が疲れるってのもあるが…。 レンタルDVDなんて、全然利用したことないし、VHS時代含めても、最後にレンタルを利用したのって、社会人1年目だからな…。

映画のブルーレイやDVDの購入も基本、一度見た作品の細部チェックとか、特典映像のために買っているようなもんだし…。

まぁ、それでも、ネトフリの契約を解除しないのは、毎年、ネトフリ映画がアカデミー賞にノミネートされているからってのもあるのかな。まぁ、余程のことがない限り見ないけれど…。

それにしても、今まで日本では意地でもネトフリ映画は劇場で上映しなかったのに、さすに、「ROMA」は無視できなかったか…。 基本、日本製の作品を除けば、ネトフリが日本初公開権を得た作品は、 ①海外では普通に劇場公開された作品だが日本ではネトフリ配信で初公開となった作品 ②元々はネトフリ用に製作された作品ではないがネトフリを通じて日本を含む世界に紹介された作品 ③ネトフリ用に製作された作品 ④ネトフリ用に製作されたか否かは問わずネトフリ配信という形に世に出た作品だが賞レースのエントリー資格を得るために限定的に劇場上映する作品、 どのパターンでも日本では劇場公開されなかったからな…。上映が予定されていたのに、急遽中止になった作品もあったし…。

ネトフリ映画を巡っては、映画か否かという論争があるが、個人的には、テレビやPC、スマホで映画を見るのは苦手なので、映画館で上映された作品が映画だと思っている。 なので、個人的には、劇場公開を前提に製作した作品こそ映画だろうと思うけれどね…。

でも、日本で映画として公開されている作品の中には、特に海外ドキュメンタリーなんか、海外では映画祭とかイベントで上映されただけで、一般公開されていないってのも多いし、国産アニメには、公開と同時もしくは直後にDVD・ブルーレイが発売される、いわゆるイベント上映とか、テレビシリーズの総集編なんかも多いし、国産・海外製問わず、舞台収録ものは多い。

そういうもの全てを、あんなの映画じゃない!なんて言うつもりはないしね。

というか、日本は配信後進国でネトフリが普及しないから、ネトフリ側が海外では一部作品は限定上映しているのに、日本では顧客を増やすために、これまで、劇場で上映してこなかったってのが問題なんだよな。

そもそも、今回の論争でネトフリを批判しているスピルバーグ監督って、元々、テレビ映画(日本的にいえば、単発ドラマスペシャルかな)の「激突!」で有名になり、これが、米国外では劇場公開され、映画祭でグランプリを取ったりしたんだから、ネトフリ映画の賞レース参戦を批判する資格はないと思うのだが…。

まぁ、かつてのミラマックス(セクハラに対するMeToo運動で映画界から追放されてしまったワインスタインのおこした映画会社)も、今のネトフリみたいに賞レースキャンペーンが過度で批判されていたからな…。 ミラマックスがよくやっていたのは、秋から年末にかけて、少数館で限定公開し、賞レースの状況などを見て、年明けに拡大公開するってパターンだったが、ネトフリは拡大公開が配信に変わっただけって感じだしね。

日本アカデミーなんか、イベント上映や総集編は映画として認めていないし、それどころか、レイトショーやモーニングショーみたいな1日1回上映作品も対象作品から外しているから、それに比べれば形だけの上映でもノミネート資格を与える本家のアカデミー賞は開けているとは思う。

作品自体に対する評価としては、撮影賞の受賞は納得。長回しのシーンなんかは感心したし、モノクロの映像も美しいし、文句ないと思う。 ただ、正直言って、タルいと思う部分があるのも事実。淡々としているからね。劇場で見ていなかったら、睡魔に襲われていたかもしれないと思うし。

なので、今の反トランプに結びつけられる作品ばかりを評価する米エンタメ界だからこそ評価されたという部分も大きいとは思う。

メキシコ、女性の自立、格差社会。 いかにも、反トランプ勢力が好きそうな要素がてんこ盛りだしね。

あと、本作が映画か否か論争にも関係するが、映画やテレビに比べれば、ランニングタイムをあまり気にしなくていい配信だから、言い方は悪いが、ゆるい編集が出来たという部分もあったと思う。劇場公開作品なら、あと数十分は切れたのではと正直思った。

ところで、本作、R15指定だが、何でだ?と思ったら、フル◯ンで剣術の練習をする男が出てきた…(剣術のシーン、これ以外にも出てくるが、そのシーンの日本語での数字の数え方がおかしい)。あと、犬の大量のS**Tも出てくるし、死産の赤ちゃんの描写もホラーだし…。まぁ、アルフォンソ・キュアロン監督作品だしね…。

追記 急遽劇場公開が決まったのはいいのだが、23区内の上映館が1館しかなく、しかも、その劇場は朝早くか夜しか上映がないので、神奈川県内の劇場まで行くはめになった…。 まぁ、23区外に出ると、快速とか急行とかが多いので、それを利用すれば、移動時間にはそんなにかからず、実質、池袋や渋谷あたりへ行くのと同じくらいの時間で行けてしまったが…。 東宝や東映、松竹といった邦画メジャー系のシネコンや、独立系のミニシアターではなく、イオンのシネコンのみでの上映となったのは、イオンは、日本の映画界とのしがらみがないからってこと? でも、東宝や東映、松竹のシネコンでは、アニメのイベント上映や、舞台収録作品の上映、ライブや舞台のLVやっているのにね。 その辺はグッズ収入があったり、入場料金が高額だったりするからOKってこと? 確かにネトフリ作品は、グッズどころか、パンフの製作すらないし、高額入場料金も取れないしね。 まぁ、今回のをきっかけに、今後は主要部門に絡めば、あるいは、賞レース向きの作品ではなくても超大作とかであれば、限定的かもしれないが、ネトフリ映画が日本でも劇場公開される可能性が出てきたんだから、まずはよしとするかな。


 
 
 

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