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ブルーノート・レコード ジャズを超えて

  • 原田崇央
  • 2019年9月14日
  • 読了時間: 3分

ブルーノート・レコードの80周年を記念したドキュメンタリーを鑑賞した。 満席状態だったことにも驚いたが、何よりも驚いたのが、自分より年下に見える観客がパッと見、いないことだった。多分、この中高年ジャズ・ファンって、最近のブルーノート所属のアーティスト、例えば、ロバート・グラスパーとか(今回のドキュメンタリーにはフィーチャーされていないが、グレゴリー・ポーターとかホセ・ジェイムズもそう)に興味なさそうだな…。

それどころか、ブルーノートの新世代突入の象徴ともいえるサンプリング系のUs3や、特大ヒットとなったノラ・ジョーンズなんかもジャズとは認めていないんじゃないかなって気がする。まぁ、ノラに関していえば、ビルボードもジャズ作品として認めたのは1stアルバムだけで、2nd以降はジャズ・チャートへのランクインを認められていないけれどね…。しかも、1stもコンテンポラリー・ジャズ(要はフュージョンとかスムース・ジャズ、正しい発音はスムーズ・ジャズだと思うが…)としか認められていなかったからな…。

逆にキャリア中最もジャズな作品だった1stがトラディショナルな方、コンテンポラリーな方、どちらのジャズ・チャートへのランクインも認められなかったのに、ほぼポップ・ミュージックな2nd以降はランクインを認められている、しかも、トラディショナルな方で認められているマイケル・ブーブレみたいな例もあるので、ジャズの定義って何?って思ったりもするよな…。

ロバート・グラスパーとのコラボでも知られるブルーノート所属ではないラッパー、ケンドリック・ラマーについても、本作では言及されているが、このドキュメンタリーを見に来た中高年は興味ないんだろうな…。

多分、この中高年たちは、マイルス・デイヴィスやハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、リー・モーガン、ジョン・コルトレーン、アート・プレイキーなんていったアーティストには興味あっても、90年代以降のブルーノート音源には興味なさそうな感じだったな…。

80年間のほぼ全ての時期のブルーノート音源に興味がある日本のジャズ・ファンって、日本では少ないのかな…。自分は例外なのかな…。ブルーノート所属ではないが、ケンドリックも大好きだしな…。なので、ドキュメンタリーとしての出来は普通だと思ったが、色々な時代のブルーノート関連音源を聞けたので、それだけで満足できた。

ところで、今のブルーノート社長って、ドン・ウォズなんだよな…。30年前にWAS(NOT WAS)の一員として、「ウォーク・ザ・ダイナソー」という全米大ヒット曲を放った時は、まさか、彼がジャズ・レーベルの社長になるとは思わなかったな…。まぁ、プロデューサーとして活躍していたから、元々、そういう才能はあったんだとは思うが…。

どうでもいいが、日本語字幕の再マスタリングって間違いではないが、多分、音楽を知らない人が訳したんだろうなとは思った。


 
 
 

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